光と大気の画家、ターナー
スポンサードリンク
画家には、それぞれの作風に特徴があります。ターナーの場合には、光や大気の描写力に定評があります。特に後期の絵になると、その傾向は強くなっていきます。
光はともかく、大気は本来目に見えないものです。しかし、絵画であれば画家の意思によってあえて強調することも可能です。幸いなことに、ターナーのこの特徴は頭で考えなくても分かりやすいものとなっています。
ロンドンのテート・ブリテンはターナー・コレクションが充実している美術館なのですが、そこで作品を見ていくと、光があふれる絵画が多く展示されていることを感じます。そして、光が空気の存在をあらわにしていることを実感できるのです。
前提となる知識がないと作品を十分に楽しめないものもありますが、ターナーの場合には、何も知らなくても感動しやすい作風であると思います。したがって、色々なことを調べて難しく考えなくても、まったく知識がない状態で美術館に足を運んでもかまわないと思います。
光があふれる光景は心を打つものです。海に向かって船出や旅立ちを思わせる作品は、これからの未来が明るいことを暗示しているようで、心に救いをもたらしてくれたように感じられました。
スポンサードリンク